第181章

雪枝が南条家に戻ったのは、すでに深夜だった。

南条家のリビングにはまだ明かりが点いていた。玄関の音を聞きつけ、武治たち三人は一斉に顔を上げ、その視線を雪枝に向ける。

「雪枝、どうだった? 奈央さんは目を覚ましたの?」

麻子が手にしていた果物を置き、すがるように尋ねる。

雪枝は靴を脱いでソファに腰を下ろすと、静かに首を振った。

「いいえ」

友里恵がスマホをソファに投げつけ、甲高い声を上げた。

「あのクソババア、よりによって義兄さんと絵里が離婚するって時に事故るなんて! わざと邪魔してるとしか思えない!」

「これでまた離婚が延びちゃったじゃない。全部あのババアのせいよ!」

雪枝...

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