第百八十五章

「あの女、お義兄さんと一緒に食事してるの?」

部屋の隅で縮こまっていた友里恵は、その言葉を耳にするなりパッと顔を輝かせた。

「だから言ったじゃない。あのクソ婆、よりによってこんな絶好のタイミングで目を覚ますなんて、神様も私たちの味方よ。絵里が藤原社長と離婚さえすれば、もう偉そうな顔なんて二度とできないわ。バツイチの女なんて、誰がもらい下げるっていうのよ」

麻子も笑い声を上げた。

「ようやく希望が見えてきたわね。雪枝、しっかりチャンスを掴むのよ。また絵里に付け入る隙を与えちゃ駄目だからね」

「ええ」

そう返事をしたものの、雪枝の表情は晴れなかった。

ドアの向こうから足音が近づいて...

ログインして続きを読む