第225章

悠太はケーキを受け取った。

「ここ数日、直人は絵里の家に泊まっていてな。こっちに来られなかったんだ」

そう言って、スーツのポケットから小さな箱を取り出し、彼女に差し出した。

「これは直人からのプレゼントだ」

雪枝が受け取り、箱を開けると、中にはブレスレットが入っていた。

銀色のチェーン。デザインも素材も、ごくありふれたものだ。

例年、直人が贈ってくれたオーダーメイドのジュエリーと比べれば、何ランクも劣る。

雪枝はふわりと笑みを浮かべ、ブレスレットを手首に着けて軽く振ってみせた。

「直人くん、本当にすっかりお兄ちゃんになったわね」

だが、背を向けた瞬間、口元の笑みはゆっくりと...

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