第23話

ボイスレコーダーの件について、絵里は一切口外しないでおいた。

元の場所に戻し、何事もなかったかのように振る舞う。

翌日、彼女は早く起きて両親と共に朝食の席に着いた。

「絵里、この人たちどうかしら?」桃華が不意にスマホを手に隣へ座ってきた。

絵里が視線を落とすと、画面には何人もの男性の写真が並んでいた。

それぞれの写真の下には短いプロフィールが添えられている。某グループ企業の役員、有名な博士、若手起業家……

「お母さん、これ何?」絵里は苦笑するしかなかった。

「お兄ちゃんは当てにならないからね。口ばっかりで。お母さん、もう待ちきれないのよ」

桃華は悪びれる様子もなく、指で画面を...

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