第38話

絵里が実家に戻ってから、三日が過ぎた。

直人は当初、ひどく嫌がっていた。

だが予想に反して、今回の帰省では祖母から草むしりを命じられることもなく、祖父から無視されることもなかった。

それどころか桃華は、直人の好物を家政婦に書き留めさせ、毎日工夫を凝らした料理を作らせた。

光は相変わらずおもちゃを貸してくれないものの、以前のように冷たい目で睨んでくることはなくなった。

子どもは敏感だ。

ここの空気が以前ほど息苦しくないことに気づいたのか、強張っていた小さな肩の力が少しずつ抜けていった。

四日目の午後。珍しく暖かく、のどかな陽射しが降り注いでいた。

桃華の提案で、絵里は直人を連れ...

ログインして続きを読む