第72章

週末の朝。日差しが心地よく降り注いでいた。

絵里はカジュアルな服に着替えた。白いアウターにライトブルーのデニムを合わせ、髪を高い位置でポニーテールにまとめている。その姿は、普段よりずっと若々しく見えた。

車で郊外の熱気球ベースに到着すると、遠目にも入り口に立つ大小二つのシルエットが見えた。

つま先立ちでキョロキョロと辺りを見回していた莉々は、絵里の車を見つけるなり、ぴょんぴょんと飛び跳ねた。

「絵里おばちゃん!」

絵里が車を停めるやいなや、莉々が小走りで駆け寄ってきて、その足にぎゅっと抱きついた。

「おばちゃん、やっと来たー! もう、すっごくすっごく待ってたんだよ!」

絵里はし...

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