第74章

絵里はすぐさま立ち上がり、同席している二人の重鎮に向けて軽く会釈した。

「五条さん、日西さん。お目にかかれて光栄です」

宏樹は頷いたが、その眼差しには依然として値踏みするような色が混じっていた。

真登は対照的に、にこやかに手を振った。

「まあ座りなさい。そんなに畏まらなくていい」

絵里は席に着きながらも、この二人の影響力の大きさを密かに推し量っていた。

真登は湯呑みを手に取って一口啜り、笑みを浮かべた。

「雪見博士、実は君のことは以前から耳にしていたんだよ。あのニューロン培養のプロジェクトは、業界内でもかなり反響が大きくてね」

「連絡先を調べてもらって、一度会ってみたいと思っ...

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