第17章 ウェンディ負傷

 オリヴィアの胸が、すとんと沈んだ。

 ――なるほど。これが、ルカの本当の狙い。

 たぶん彼も、書類をいじったのはウェンディだと薄々気づいているのだろう。

 それでも彼は、オリヴィアがウェンディに報復しないよう、先回りして口を塞ぎに来た。

 もう痛みはない。残っているのは、吐き気みたいな嫌悪だけ。

 オリヴィアは小さく笑った。

「いいわ。あなたの言うとおりにする」

 あまりにもあっさり承諾したせいで、ルカの胸に嫌なざわめきが走る。だが深く考えなかった。

 オリヴィアは現実を理解したのだ。体調も悪い。もう揉める気力もない――そう結論づける。

「休め。栄養士と看護師を寄こす」

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