第18章 初めて置き去りにする

 ルカは、オリヴィアの挑発的な態度に完全に火がついた。

 怒りに呑まれた彼の目には、オリヴィアはただの理不尽にしか映らない。赤の他人のために、ここまで噛みついてくるなんて。

 ルカの眼差しが陰る。

「エマを外へ連れ出せ。今すぐ」

 言い捨てると、彼は迷いなくウェンディの身体を支え、そのまま診てもらうために連れていった。

 オリヴィアは息を呑み、その場で硬直した。

 ――この人は、本当に私のことなんてどうでもいいんだ。

 命令を受けた護衛たちは、もうためらわない。

 一人がオリヴィアを避けるように回り込み、エマに手を伸ばした。

「触らないで!」

 オリヴィアが甲高く叫び、勢...

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