第21章 記憶喪失になったことがある

 オリヴィアの胸に、嫌な想像がいくつも浮かんだ。

 これ以上、悪い知らせなんて聞きたくない。

「この前、君が倒れたでしょう。原因をはっきりさせたくて、脳のCTを一通り撮らせてもらったんだ。頻繁に失神するのが、別の要因から来ていないか確認するためにね」

 ジェイソンは検査結果を彼女の前に差し出し、その中の画像の一枚を指で示した。

「結果なんだけど……脳に、小さな陰影がある」

 陰影。

 オリヴィアは言葉を失った。報告書を受け取る。並んだ専門用語は読み解けず、それでも、心だけがじわじわ沈んでいく。

「深刻なの? 私……大丈夫なの?」

 自分の脳に問題があるかもしれないなんて、考え...

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