第30章 贈り物

「目、覚めたか?」

 ルカは少し離れた場所に立つオリヴィアに気づくと、珍しく声を柔らげた。

「こっち来い。朝飯、食え」

 オリヴィアは一瞬きょとんとする。昨夜、ひとまず休戦する――そういう話になったのを思い出した。

 彼女は歩み寄り、ルカの向かいに腰を下ろす。

 ルカが小さな箱を彼女の前へすっと押しやった。

「開けてみろ。気に入るかどうか」

 訝しみながら蓋を開けると、そこにはハイブランドのダイヤブレスレットが収まっていた。

 主石は淡いピンクのダイヤ。素人目にも、軽く百万では利かないとわかる輝き。

「……私に?」

 思わず声が漏れる。こんな大盤振る舞い、今まで一度もなか...

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