第33章 けんか

 オリヴィアは目を見開いた。止める間もなく、通話はぷつりと切れてしまう。

 握りしめたスマホが、手のひらで冷たかった。ソファに身を縮め、膝を抱え込む。胸の奥はぐちゃぐちゃで、何から考えればいいのかもわからない。

 ほどなくして、外でチャイムが鳴った。

 オリヴィアが扉を開けると、ジェイソンがピンクの箱を提げて立っていた。

「え……これ、子どもの頃いちばん好きだった、あのお店のケーキ……?」

 誕生日のたびに、母がそこへ予約しに行ってくれた。甘い匂いと一緒に、記憶がぶわっと蘇る。

「だろ? 覚えてると思った」

 ジェイソンは笑いながら中へ入り、箱をテーブルに置いた。

「ちょうど...

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