第47章 可愛いと思う

 オリヴィアは部屋に座っていた。階下で扉の開く音がする。

 ルカが帰ってきたのだ。

 やがて足音が階段を上がり、寝室の前で止まった。ドアノブがひねられ、ルカが入ってくる。

 その瞬間、ボディソープの匂いがふわりと流れ込んだ。

 オリヴィアは匂いに敏感だ。眉間にぎゅっと皺を寄せると、ただでさえ悪い機嫌がさらに深まる。

 ルカが照明を点けた。オリヴィアはベッドの端に腰を下ろしたまま、冷えた目で彼を見もしない。

「どうして灯りを点けない」

 答えないオリヴィアに、ルカはクローゼットへ向かい、着替えようとする。

「アーニャを下げて。護衛なんて要らないわ」

 氷みたいな声だった。

...

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