第93章 オリヴィアさんですか?

ルカは保温ポットを見つめ、それからウェンディの赤くなった目元を見た。胸の奥に沈んでいた罪悪感が、さらに重くなる。

今日は彼女の誕生日だったのに――オリヴィアの手がかりを追うことに気を取られ、すっかり忘れていた。そのうえ、こんなみっともない姿まで見せてしまった。

「……悪かった、ウェンディ。誕生日、祝えなかった」

差し出された保温ポットを受け取り、ルカはまっすぐに言う。

「それでも俺のことを気にかけてくれて、ありがとう」

少し間を置き、苦い息を吐いた。

「オリヴィアの手がかりが見つかったって聞いて、舞い上がった。……結局、空振りだったが。ちょっと、感情が抑えられなかった」

ウェン...

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