第12章

観覧車がゆっくりと高度を上げていく。

晴太はガラス窓に張りつき、眼下でどんどん小さくなっていく人々をきらきらとした瞳で見つめていた。

彼にとって、これが初めての観覧車だ。小さな顔には好奇心が満ち溢れている。

美月はその隣に座り、そっと息子の腰に手を添えながらも、視線はずっと地上の二つの影を追っていた。

香織と陽菜は、まだメリーゴーラウンドの傍に立っていた。陽菜は晴人の手を引き、何かを話しかけながら満面の笑みを浮かべている。

観覧車が頂点に達したとき、晴太が振り返り、小さな手で一生懸命に手話を切った。

『ママ、すごく高いね』

美月は視線を戻し、息子に向かって微笑みかけた。

「怖...

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