第14章

香織の胸中には、すでに美月をやり込める算段がついていた。

だがそれとは別に、彼女も晴人の家族カードが欲しかった。

「ハルト、美月があのカードを使うのを見てたら、すごく便利そうだったの。私も家族カードを作りたいな。買い物するたびに、いちいちハルトに聞かなくて済むし!」

しかし、予想外のことが起きた。

晴人があっさりと拒絶したのだ。

「その話はまた今度だ。まだ仕事が残ってるから、先に帰ってくれ」

香織には晴人がどうしてしまったのかわからなかった。ただ、彼がひどく苛立っていることだけは伝わってきたため、それ以上は何も聞けず、不満を押し殺して部屋を後にした。

社長室に再び静寂が戻る。

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