第18章

「一体どうしたんだ?」

晴人は彼女のそんな姿を見て、すっかり絆されていた。

香織はうつむいたまま何も言わず、肩を震わせ、ぽろぽろと涙をこぼしている。

彼女はソファの端に腰を下ろし、両手をぎゅっと組み合わせた。その姿はひどく頼りなげだった。

しばらくして、男の忍耐が限界に達したと察したのか、彼女はようやくゆっくりと顔を上げ、口を開いた。

真っ赤な目をして、長いまつげに涙の雫を揺らしながら。

「森下社長から電話があって……うちとの提携を打ち切るって」

「どの森下社長だ?」晴人は顔色を変えた。

「あの森下社長よ」泣きじゃくりながら、香織は途切れ途切れに言った。「森下グループの……森...

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