第21章

香織は五島グループ本社のエントランス前に立っていた。

天を突くようにそびえ立つビルを見上げる。

ガラス張りの外壁が陽光を反射して冷たい光を放ち、容易には人を寄せ付けない圧倒的な威容を誇っていた。

五島グループ。デザイン業界においてピラミッドの頂点に君臨する存在であり、浅野グループよりも遥かに格上の企業だ。

もしここで五島グループとの提携を勝ち取れれば、美月が過去に浅野グループへもたらした貢献など、取るに足らないものになる。

彼女は小さく深呼吸をして、自動ドアの奥へと足を踏み入れた。

ハイヒールの音を響かせて受付へ向かい、愛想の良い笑みを浮かべる。

「こんにちは。浅野グループデザ...

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