第24章

家に着いてからも、晴太はあのオレンジ色の音符のぬいぐるみを抱きしめたまま、決して手放そうとしなかった。

美月がしゃがみ込んで靴を脱がせてやると、彼はぬいぐるみを小脇に抱え、空いた小さな手で彼女の肩に掴まった。

靴を脱ぎ終えると、またぬいぐるみを胸に抱き直し、ふわふわの音符に小さな頬をすり寄せて、目を細めた。

「晴太、お風呂に入ろうね」

美月が声をかける。

晴太は一歩後ずさりし、ぬいぐるみをさらに強く抱き締めた。

美月は苦笑した。

「晴太、ぬいぐるみはお水に濡らしちゃダメなの。お風呂のときは、ここでお留守番させようね」

晴太は腕の中のぬいぐるみを見下ろし、それから美月を見上げた...

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