第44章

それからの日々、美月は他のことにかまう余裕などなかった。

チャリティオークションは今月末。つまり、残された時間は二十日を切っている。

夏美のドレス制作に、全身全霊を注がなければならない。

再びアトリエにこもりきりになり、毎朝、日が昇る前にやって来ては、深夜を回るまで作業を続けた。

デザイン画の作成、生地選び、パターン作り、そして縫製。すべての工程を自らの目で確かめ、一切の妥協を許さなかった。

夏美が求めているのは、シンプルでエレガントなドレス。だが、シンプルなものほどごまかしがきかず、形にするのが難しい。

シンプルであっても、決して単調であってはならないのだ。

生地選び、カッテ...

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