第57章

「藤原家の令嬢が直々に送るゴールドインビテーションなんて、名門の人間でさえ滅多に手に入らないって噂なのに。どうして彼女が?」

「あの女、一体何者なんだ?」

周囲の客たちは誰もが息を呑んでいた。

晴人と香織も例外ではなかった。

美月がゴールドインビテーションをクラッチバッグにしまい、黒服のセキュリティに恭しく案内され、ドレスの裾をつまんで優雅に階段を上っていく。二人はその光景をただ呆然と見つめるしかなかった。

その姿は、あまりにも気高く、優雅だった。

やがて、晴人の顔から驚きの色が消え、険しい表情へと変わっていく。

なぜ、美月が藤原家のゴールドインビテーションを持っているのか。

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