第71章

陽菜はピンク色のギフトボックスを両手で抱え、背伸びをして美月の目の前へ一生懸命に差し出した。

小さな女の子の瞳はきらきらと輝き、その顔には愛くるしい笑顔が張り付いている。まるで特別な訓練を受けたかのように、何度もリハーサルを重ねたような笑みだった。

「水野おばさん、これ、ママと一緒に選んだプレゼントなの。晴太くんへのプレゼントも入ってるよ。気に入ってくれるかな?」

美月は受け取らなかった。

見上げてくる陽菜の小さな顔を見下ろす彼女の表情は、ひどく冷ややかだった。

「結構よ。いらないわ」

宴会場の空気が、まるで一時停止ボタンを押されたかのように凍りついた。

陽菜の笑顔が引きつり、...

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