37。ナチュラル・ビューティー・アンド・ブーティー

エマラ・ストーン

入口のロボットが私のIDをスキャンし、ライトを点灯させる。「ようこそ、エマラ・ストーン様。本日は一段と素晴らしいですね。赤が本当にお似合いです」

「そんなの、知ってるわ」私はニヤリと笑い、受付の女性にジロジロと値踏みされながら通り過ぎる。

男に二度見されるのは、まあいい。でも女に二度見されたら……『自分が最高にイケてるってこと!』

自分の席に着くと、あんぐり口を開けているハーディックに口を閉じるよう言いながら、私は好奇心に駆られて引き出しをスライドさせた。『サイコランドの王子様』が今回は何を入れてくれたのかしら、と。

しかし、私の顔を叩いたのは驚きだった。引...

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