53。感情的に不安定な女性

エマラ・ストーン

「ふぅ……」深いため息をつく。

絹のロープのように足に絡みつくシーツの中で、私は気怠く体を伸ばし、ようやく深い眠りから覚醒した。『今までで最高の眠りだった』

目を開けて、私は凍りついた。

シーツの下、隣にダコタが寝ているのが見えた。上半身裸で!

それに、彼の腰のあたりでブランケットが盛り上がっている様子から判断するに、きっとズボンも穿いていない。

『うそ。でしょ。私たち、寝ちゃったんだ!』

水平に、裸で、体液とかも全部……共有しちゃったってこと? 最悪。

悲鳴は上げない。身動きもしない。情緒不安定な女なら誰でもやるであろうことをやった……彼の頬をつんつ...

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