第158話

第158章:躾を教えてあげる

カミラ

クソ、大変なことになった。どうしてこんなことになったのか分からないけど、6時だったと思ったら今はもう8時近く。車がようやく彼らの長い車道に停まったところ。到着予定より1時間以上遅れてしまったのに、送った説明のメッセージにも返信がなかった。もう死んだも同然だ。

ドアを開け、門まで走りたい衝動をこらえながら、深紅のドレスの生地を整える時間をとった。裾は膝のすぐ下だから引きずる心配はないけど、今夜の外見には多くの努力を注いだ。この遅刻のせいで台無しにならないことを願うばかり。

ヒールが軽く音を立てる中、車をロックしてから小道を歩き、警備員が立っている場所...

ログインして続きを読む