第184話

第184章:憎しみを込めて抱いて

カミラ

「本当にこれでいいのか、プリンセス?」アドリアーノが私の唇に息を荒げながら問いかける。彼の髪は私の指がまだ掴んでいるせいで少し乱れていた。

「もっと話し合うべきことがたくさんある。俺が少しストレスを感じているからといって、お前に無理をさせたくない」

彼は「少し」どころではなくストレスを感じていたことは二人とも分かっていたが、私が彼にキスした今となっては、引き下がるつもりなど毛頭なかった。私も彼と同じくらいこの解放を必要としていた。それは単なる快感以上の、もっと大きな何かを意味していた。

「あなたが欲しい」私は言った。その言葉は普段の自分らしく...

ログインして続きを読む