第14章 監視

かつて、彼女は自らのジュエリーブランドを武器に、彼のために海都の社交界への扉をこじ開けた。本妻の子らとの争いに勝ち抜く力を与えたのは彼女だ。

ならば今、自分の取り分を正当に要求するのは当然の権利だろう。

神田ミユが西園寺家に入り込めば、彼女が血と汗を流して築き上げた成果を、労せずして享受することになる。

そんなことは、断じて許せない。

「凛、どうしてまだ許してくれないんだ」

彼は、彼女の手を包み込んだ。

「もし神田ミユのことが心配なら、子供が生まれ次第、彼女を追い出す。M国でもY国でも、どこでもいい。君が決めてくれても構わない。F大陸へ送って猿の餌にしたっていいんだ」

白石凛は...

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