第172章 利益の結合

そればかりか、彼女はむしろ西園寺昴を祝福してやりたいとさえ思っていた。

利益だけで結びついた二人が、果たしてどこまで行けるのか。この目で見届けてやるのも一興だ。

翌朝、白石凛とアンナは神田家へと向かった。

年村リリは凛の姿を認めるなり、たちまち警戒心を露わにし、立ちはだかるようにしてドアを背にした。

「何しに戻ってきたの? 妹をあんな目に遭わせて、まだ気が済まないわけ?」

「あなたに用があって来たのよ」

凛がそう言い放つと、傍らにいたアンナは我慢ならずに呆れたように目を剥いた。

「ちょっと、頭大丈夫? 浮気して、えこひいきして、その上被害妄想まであるなんて救いようがないわね。自...

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