第194章 デザインコンテスト

西園寺昴の口から「白石凛」の名が紡がれた瞬間、雪代梨乃の表情が一気に凍りついた。

泥酔したこの男は、目の前の自分を白石凛と重ね合わせているのだ。さっきからの「妻」という呼びかけも、自分に向けられたものではない。

あれほど手酷く振られたというのに、まだ彼はあの女のことが忘れられないなんて。

男がさらに何かを言い募ろうとしたその時、雪代梨乃は迷うことなく、その頬を思い切り平手打ちした。

乾いた音が響き、頬に痛みが走ると、西園寺昴の酔いもいくらか覚めたようだ。

目の前の人物が誰なのかを認識し、彼は慌てて身を起こした。

「……すまない」

「飲みすぎよ、西園寺昴」

雪代梨乃は何事もなか...

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