第197章 挑発

翌日。

白石凛はコンペ用の作品に取り掛かっていたが、早々に壁にぶつかっていた。

最も自然な仕上がりを求めて何度も修正を重ねてみたものの、どうしても自分の納得いく形にならない。

白石凛は鬱屈とした気分になり、少し外の空気でも吸って気分転換しようと席を立った。

スマホを手に取ったその時、見知らぬ番号からメッセージが届く。数枚の写真付きだった。

白石凛はすぐに写真は開かず、まずはメッセージの内容を確認する。

『レンお兄様は絶対にあなたを愛したりしない。私たちはもうすぐ婚約するの』

文面を見た瞬間、白石凛は送り主を悟った。

玉島久枝だ。一度顔を合わせた程度なのに、こちらの番号を調べ上...

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