第198章 善行を積む

老人の様子を気遣い、白石凛は迷うことなく即答した。

「ええ、分かりました。私も救急車に同乗します」

どうせ急ぐ用事もない。人助けだと思えばいい。

そう割り切ると、白石凛は救急隊員と共に救急車へと乗り込んだ。

車内では、老人の苦しげな唸り声が響いていた。

「いてて、痛い痛い……」

同乗してくれた白石凛の姿に気づくと、老人は申し訳なさそうに、しきりに礼を言った。

「おお、お嬢ちゃん、本当にすまないねぇ」

目の前の老人の姿に、白石凛は思わず祖母の面影を重ねてしまった。

彼女は首を横に振ると、老人の手をそっと握り締め、安心させるように声をかける。

「大丈夫ですよ、お爺さん。動くと...

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