第205章 西園寺家に居場所はなくとも、港区にはある

それでも西園寺静は、今の境遇を悲観する様子もなく、相変わらず涼しい顔で微笑んでいた。

「そういえばまだ聞いてなかったな。最近、凛とはどうなんだ?」

「相変わらずだ。それより、お前が港エリアに来た目的は単なる気まぐれじゃないだろう? まあいい、どうせあの家の資産になど興味はないんだろうし、こっちで腰を据えるのも悪くない」

「蓮、やっぱりお前には敵わないな」

西園寺静はふっと笑った。

「近いうちに、西園寺家が大きく動く。そんな予感がするんだ」

「まずは実家の状況を話せ」

長年の付き合いだ。互いの腹の内など手に取るように分かる。

「だが、あの時の事故の件……本当になかったことにする...

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