第240章 深淵へ突き落とす

「承知いたしました」

黒木蓮(くろき・れん)は、向かいに座る竜本(たつもと)翁を見据えた。

老人の怒りは未だ冷めやらぬ様子だ。黒幕に相応の代償を支払わせぬ限り、この件が終わることはないだろう。

「どうぞご安心ください、竜本様。玉島(たましま)家は必ずや、ご納得いただける落とし前をつけさせます」

竜本翁は片眉を跳ね上げたが、黒木の自信に満ちた態度を見て取ると、満足げに頷いた。

「うむ、信じよう」

「期待を裏切るなよ」

その後、しばし歓談してから黒木蓮は暇乞いをした。竜本翁もつられて立ち上がる。

「送ろう」

「いえ、竜本様。どうぞお構いなく」

折よく執事が報告に入ってきた。遠...

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