第241章 秘密、殺意を抱く

黒木蓮は不快そうに眉を寄せた。忍耐の糸が切れかけ、声の温度が氷点下まで下がる。

「一体、何が言いたい?」

「玉島久枝の話をするだけなら、生憎だが興味はない」

竜本進介は冷ややかな、それでいてどこか愉悦を含んだ笑みを浮かべて黒木蓮を見つめた。

「本当はもう、気づいているんだろう?」

「玉島久枝が薬を盛ろうとした真の標的は、私じゃない。白石凛だ」

「いち早く異変に気づき、たった一錠の特効薬を白石さんに譲ったのも私だ。黒幕を炙り出すために、あえて自分が酒を飲み、身を挺したのさ」

そこまで言うと、竜本進介は不意に立ち上がり、黒木蓮の目の前まで歩み寄った。その瞳からは、先ほどの笑意が完全...

ログインして続きを読む