第257章 白石凛があなたの娘だったらよかったのに

玉島佳美の病室に、玉島秋子が入ってきた。

「お母さん、お帰りなさい」

玉島佳美は相変わらず、人畜無害な小ウサギのような愛らしい表情を浮かべている。

だが、玉島秋子の後ろに黒木蓮と白石凛が続いているのを見た瞬間、その表情が一瞬だけ凍りつき、微かに冷ややかな色が走った。

「怪我をしたんですか?」

白石凛は、血の滲んだガーゼが巻かれている玉島佳美の腕を見つめ、心配そうに尋ねた。

「うっかりナイフで切っちゃって」

玉島佳美が口を開く前に、玉島秋子が笑顔でとりなすように言った。

「痛かったでしょう」

玉島秋子は玉島佳美の腕を見つめる。

彼女の言葉は本心からのものだったが、玉島佳美の...

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