第258章 当然君に付き添うためだ

「こんな薄着で、寒くないの?」

白石凛は手を伸ばし、アンナの手を握りしめた。

「私のこと知ってるでしょ? いつだって『おしゃれは我慢』がモットーなんだから」

そう言うと、彼女は凛が身にまとっている完全防備のダウンジャケットを、呆れたような目で見やった。

「それよりあんたこそ、何その重装備。まるでミノムシみたい」

凛は恥ずかしそうに黒木蓮の方を見た。

蓮がバックミラー越しに視線を上げ、二人の目が合う。

凛は照れくさそうにふいと視線を逸らした。

すると、アンナの耳に蓮の淡々とした声が届いた。

「凛は運動嫌いだからな。冬になるとすぐ風邪を引く。だから俺が色んな種類のダウンを買い揃...

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