第281章 嘆願

「凛、ごめんなさい。あなたがそんな辛い思いをしていたなんて、知らなくて……」

 玉島秋子の顔には深い申し訳なさが浮かんでいた。

「大丈夫です。もう終わったことですから」

 白石凛は玉島秋子を慰めるように微笑んだ。

「私は神田ミユを許しませんし、年村リリのことも絶対に許しません……」

 凛の小さな両手は、きつく握りしめられていた。

 玉島秋子が何かを言いかけたその時、唐突に電話の着信音が鳴り響いた。

 画面に表示された見知らぬ番号を見て、玉島秋子は少し躊躇ったものの、通話ボタンを押した。

「もしもし、玉島さんでしょうか。私、年村リリと申しますが……」

「年村リリ?」

 玉島...

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