第77章 それは私の光栄と言えるか

アンナが駆けつけた時には、既に黒木蓮の姿はなかった。

彼女は歩み寄り、白石凛の惨状を目の当たりにすると、烈火のごとく激怒した。

「西園寺昴、あのクソ野郎!」

「あんたの献身がなきゃ、今のあいつがあるわけ? この恩知らずが、よくもこんな仕打ちを……絶対にただじゃおかないわ。あいつがそんなに会社の体面を気にするなら、あいつがしでかしたこと全部、世間にぶちまけてやる!」

「凛、心配しないで。親父の会社を継ぐ気なんてなかったけど、こうなったら話は別よ。あの古狸の金を隠し子たちに使わせるくらいなら、私が継いで、あんたを助けるために使ってやる」

「アンナ、駄目よ!」

白石凛は悲嘆の底から這い...

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