第154章 決勝作品の流出

セルマン鉱山の奥深くで出会った、あの冷徹で圧倒的なオーラを纏う、まるで暗夜の女王のような女!

この服は、まさに黒薔薇のためにあつらえたかのようだ!

その冷ややかな気質も、ふとした瞬間に滲み出る危険な香りと妖艶さも、綾瀬美月の記憶にある黒薔薇の姿と完璧に重なる。

綾瀬美月が長いこと口を閉ざし、神妙な面持ちでいるのを見て、綾瀬有美は不安を募らせた。

彼女はおずおずと小声で問いかける。

「お姉ちゃん……もしかして……どこか変、かな?」

我に返った綾瀬美月は、従妹の方を向いた。その瞳には複雑な色が宿っていた。驚き、称賛、そして言葉にし難い感慨が入り混じっている。

彼女はそのデザインを指...

ログインして続きを読む