第213章 桐島蓮は俺に任せろ

腰が抜けそうになり、喉奥に見えない手で締め上げられたかのように、声が出なかった。

「綾瀬有美は、どこだ?」

女の声は不機嫌そのものだった。

町井美喜は恐怖のあまり思考が真っ白になり、反射的に口走った。

「あ、綾瀬美月が隠したのよ! あの子が私の娘を誘拐したの!」

女は鼻で笑った。銃口は微動だにしない。

「綾瀬家は一体、誰を桐島蓮に嫁がせるつもりだったんだ?」

「あ、有美よ! 本来は有美だったの!」

町井美喜は命惜しさに、支離滅裂な弁明をまくし立てた。

「綾瀬和延と桐島蓮の間で話はついてたわ! 有美で政略結婚するって! でも美月が! あの子は嫉妬したのよ! 有美が幸せになるの...

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