第235章 聖恩教会

「気でも狂ったのか!?」

柴門温樹は激しく彼女の手を振り払うと、鋭い声で怒鳴りつけた。

「まだ何か小細工をするつもりか? 俺たちを殺す気か? 氷室龍一がどういう男か分かっているのか? 奴が庇護する人間に手を出して、柴門家ごと道連れにするつもりか!? いいか、佐京幸子。これ以上勝手な真似をしてみろ。夫婦の情けなどないと思え!」

佐京幸子は夫の見たこともない剣幕に気圧され、口を噤んだ。だがその瞳に宿る怨毒は少しも減じておらず、爪が掌に食い込むほど拳を握りしめていた。

柴門理沙は、この茶番劇を冷ややかに傍観しながら、心の中で嘲笑していた。

兄さんは完全に怯えているし、義姉さんは脳無しの馬...

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