第276章 パパ

「たったの18位か……」

帰りの車の中、綾瀬陽はうなだれたまま、小さくこぼした。声にはくっきりとした落ち込みがにじんでいる。

「せめてトップ10には入れると思ってたのに」

綾瀬美月はそっと息子の肩を抱き寄せた。

「ハルくん、ママの方見て」

綾瀬陽はおそるおそる顔を上げた。目のふちが赤い。

「ハルくんは、もう十分すごいよ」

綾瀬美月は、やわらかな声で続ける。

「今回の大会に出てるのは、世界じゅうから集まった、トップレベルのティーンエイジャーばかりなんだよ。その中で予選を勝ち抜いて、ちゃんとセミファイナルに進出した。それ自体が、もう立派な実力の証明じゃない」

「でも……」

「...

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