第279章 暗黙のルール

編集も同意した

「それに、あいつのビジュアルは主演像にかなり近い。見た目はクールだけど、目の奥にちゃんと温度がある」

綾瀬美月は利害を秤にかけ、最後にはうなずいた。

「じゃあ一旦、彼で仮決定ね。ただし追加契約を結ぶこと。クランクイン前に政治の基礎知識とビジネス一般の研修を受けてもらうこと、それから少なくとも一週間は氷室龍一のアシスタントチームに張り付いて現場を見学してもらう」

「了解しました」

会議が終わり、綾瀬美月は自分のオフィスへ戻った。

腰を下ろして間もなく、内線が鳴る。秘書の声だ。

「綾瀬さん、天坂健さんが、役作りの細かい点について個別にお話したいと仰っています」

綾...

ログインして続きを読む