第307章 シュエット

「毒を盛る?」信原直人は鼻で笑った。「あいつが今口にするもの、使うものは全部、専属が検品してる。ペットボトルの水ですら検査してから飲むくらいだ。買収? そばの中核連中が何年ついてきたと思ってる。お前がどんな値を積んだところで、裏切らせられるとでも?」

岡林時子は足を止め、振り返って彼を睨み据えた。

「だから、諦めるつもりなの?」

「諦めるなんて言ってない。長期戦だ」信原直人は立ち上がり、服を着始める。「今はタイミングが悪い。氷室龍一はセルマンにいようが、A市はまだあいつの庭だ。デイヴィが徹底的に叩き潰して、当局の指名手配が出てからでも遅くない」

「待てない!」

岡林時子は突然、クリ...

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