第345章 私にあなたの世話をさせてくれないか?

密室を出て執務机へ戻ると、彼女は卓上に置かれた氷室龍一とハルのツーショットに目を落とした。眼差しが、もう一度だけ、やわらかく――それでいて揺るぎなく結ばれていく。

「ごめんね、龍一。いくつかのことは……あなたがわざわざ向き合わなくてもいいのかもしれない」

囁く声はひどく小さく、けれど芯があった。

「私のやり方で、私たちの前を……片づける」

シュエットが動き出した時点で、デイヴィの運命はもう決まっている。

そして氷室龍一と彼女の未来からは、ひとつの致命的な脅威が消える。代わりに残るのは――彼女がただ一人で勝ち取る、誰にも知られない静けさ。

南アフリカ、ケープタウン郊外。厳重な警備に...

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