第49章 彼はやはり彼女を信じる

バタン、と扉が閉まる音が重く響いた。

白石麻里奈は力が抜けたようにドアに背中を預け、冷や汗が背筋を伝うのを感じていた。

気づかれた? 彼に、絶対に気づかれたはずだ!

なのに……なぜ怒鳴りもせず、私をここに残したの?

ウォークインクローゼットに隠れていた佐々木優が、桐島蓮の気配が完全に消えたのを確認して、そっとドアの隙間から顔を出した。彼もまた、心臓が早鐘を打っていた。

「彼……どういうつもりなんだ?」

白石麻里奈は猛然と彼を睨みつけた。先ほどの恐怖が、瞬時にして八つ当たりの怒りへと変わる。

「全部あんたのせいよ! この役立たず! もう少しでバレるところだったじゃない! 出てって...

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