第17章 飾り物

芽衣が髙野拓海を想い続けたのは、たった3年なんて話じゃない。けれど何ひとつ、手応えはなかった。これだけの年月があれば、諦めるには十分だ。

人間の心も愛情も、そうそう擦り減らして使い切れるものじゃない。芽衣は、彼を愛しているからといって、髙野拓海が好き勝手に自分を侮辱していい道理などないと思っている。

髙野拓海は低く笑い、不機嫌さを隠しもしない声で言った。

「そういう言い方で俺を煽るな。俺が気にすると思ってるのか?」

芽衣はこれ以上絡む気はなかった。

「いいよ。気にしないなら気にしないで。だったら先に、離してくれる?」

言い終えるより早く、髙野拓海の手が伸び、ぐっと後頭部の付け根を...

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