第19章 自分なりの考えがある

芽衣は、呆れたような瞳で彼女を見つめた。

「それ、医者なら基本中の基本ですけど。林谷さん、まさかそれすらご存じないんですか?」

(この人、本当にまともなルートでここに入ったの?)

基礎的な知識すらない。名医である芽衣が目の前にいるのに気づきもしないで、助手扱いする始末だ。

林谷香奈は顔を真っ赤にし、怒りを剥き出しにして言い放った。

「患者のご家族でもない部外者は、お引き取りください!」

芽衣はそれ以上居座らず、踵を返してその場を出た。

林谷香奈はほっとしたように表情を緩めると、林谷由佳の手を取り、髙野拓海へ愛想よく笑いかけた。

「髙野社長、由佳を検査に連れていきますね」

そ...

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