第26章 罰ゲーム

竹村茜が肘で芽衣をつつき、口元を押さえてくすくす笑った。

「芽衣、あんたのそれ、性格悪すぎ。姉妹で勝手に噛み合ってるの見てるの、最高じゃん」

芽衣は口端だけ吊り上げ、何も答えない。

個室に漂う膠着はまだ解けず、林谷由佳は林谷香奈を刺すように睨みつけていた。

その視線の先で、髙野拓海がふいに身を引く。由佳が反射的に手を伸ばしたが、掴めたのは冷たい空気だけだった。

男の周囲の空気が、一段と冷えた。

一言も発しないまま、髙野拓海は踵を返し、個室の外へ歩き出す。

ざわめきはその瞬間、すっと消えた。あまりに馬鹿げた罰ゲームに、誰かが強引に『一時停止』を押したみたいに。

見世物が消えた途...

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