第37章 家に客が来た

芽衣は竹村茜を家まで送り届け、その足で内装業者にも連絡してケーキ屋の修繕を手配した。あちこち走り回って、気づけば半日が潰れてようやく一段落。

マンションに戻ってひと息つこうとした、その矢先。

スマホが震えた。表示されたのは髙野家の番号だった。

「芽衣かい」

受話口から聞こえてきたのは、髙野爺さんの朗らかな声。

「ちょっと実家に戻っておいで。来客があってな、芽衣の親戚だって言うんだ。わざわざお前に会いに来たらしい」

――親戚?

芽衣の胸が、どすんと沈む。

不吉な冷たさが、体の芯へ一気に回った。

親戚と呼べるのは、両親と、そして祖母だけ。

その祖母は芽衣が幼いころに亡くなって...

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